
日時:'71年3月5日
場所:Ulster Hall, Belfast, Ireland
音質:凄く悪いオーディエンス
レーベル:Tarantura
感想:アイルランド2デイズの初日、そして'71年ツアーの初日、更には歴史的名曲"Stairway To Heaven"初演の日。
この'71年のツアーからZepはそれまでのブルーズベースのロックバンドという域を逸脱し前人未到のハードロックバンドとしての全ての基礎を確立していくので、そういった意味でも正に歴史的な一日ではないか。
"Stairway-"以外にも4thアルバムからの曲は全て本日が初演。
"Black Dog"ではメンバー全員、気合入りまくりの演奏、プラントはレコードを超える勢いでハイトーンをキメまくる。
続く"Dazed And Confused"でも音はグチャグチャだが抜けてくるプラントの声は凄すぎ、弓のセクションではペイジが整然としたプレイを聴かせてくれ良。
そして"Stairway To heaven"。
音もなくしっとりと始まり、初演だけあって皆、丁寧なプレイ。
が、ペイジはソロ前のブレイクで思いっきりコードを間違える。
流石だ、これでこそペイジ。
ここでもプラントは完璧、ソロ明けのハイトーンは完璧を通り越し燃えるよう。
正に歴史的瞬間。
"Moby Dick""Whole Lotta Love"は観客も熱狂し地獄のような音だがこれがブートの醍醐味。
ラストは「タイトルはまだ無いけど」の前置きと共に"Rock And Roll"。
構成もヘロヘロ、終り方も適当だが観客は更に熱狂し、アンコールをせがみ続け"Bring It On Home"で終了。
歴史的価値だけでなく、当時の熱さがダイレクトに伝わる素晴らしい音源・・・音は本当に悪いが。
ちなみに、この日の音源はこれまでEmpress Valleyより「Black Velvet」のタイトルで出回っていたが、肝心の"Stairway-"クライマックスに「笛吹きケトルノイズ」が入っていたことでも有名。
この音源では何とそのノイズの除去に成功しており問題なく楽しめる。
またEV盤では欠落部分を別ソースで補填してあったがこちらには無し。